• 映画祭について

    ごあいさつ

    京都ヒストリカ映画祭は、「歴史・時代劇」をテーマにした映画祭です。
    ここ京都は1200年以上の歴史が集積し、そこからは多様な文化が生まれてきました。その文化資産を滋養として発展してきたのが「時代劇」「歴史劇」です。日本の時代劇への注目度が世界的に高まっている今こそ、「歴史×グローバル×クロスメディア」という本映画祭のキーワードが大きな意味を持ってきます。
    今回は「持たざるものの闘い」をテーマに、エミー賞史上最多となる18部門を受賞した『SHOGUN 将軍』(第一話、第二話)をはじめ、様々な作品の上映とそれに関わったスタッフ・キャスト、あるいは映画研究者など、多彩なゲストをお迎えしてのトークセッションで、皆さまに「時代劇」「歴史劇」の面白さを充分に堪能していただける催しをご用意しました。
    また、世界中の若手作家たちの育成の場として「京都フィルムメーカーズラボ」、新しい映像技術のカンファレンス「HISTORICA X」、車座でのクリエイターネットワーキングラウンドテーブル「ヒストリカ お座敷」も同時に開催されます。すでに実施済みの「京都映画企画市」「太秦上洛祭り」と合わせ、多彩な関連事業を通じて「時代劇」のすそ野を広げて行く試みとなっています。
    「歴史映画を通じて未来へとつながる」というビジョンのもと、より多くの映画制作者や新たなコンテンツを皆さまに送り届けられる映画祭を目指してまいります。

    京都ヒストリカ国際映画祭実行委員会
    実行委員長 小嶋 雄嗣(東映株式会社取締役 京都撮影所所長)

    持たざるものの闘い
    お金、才能、実績、知性、健康…。世界は2つの極がある。持つものと持たざるものだ。時代劇の2024年は持たざるものたちが跳梁した年として記憶されるだろう。前例のない世界規模の超大型時代劇『SHOGUN 将軍』。予算も実績もない超小型時代劇『侍タイムスリッパー』。
    思えば映画は常に持たざるものたちを描いて来た。黒澤明も、阪本順治も、白石和彌も、植民地時代のインドネシアも、イタリアの修道女たちも。闘い方も様々だ。持つものを凌駕するもの、笑いのめすもの、極を無効化するもの。
    大きな成功事例を勝ち得た『SHOGUN 将軍』は時代劇の可能性を世界に知らしめた。しかしグローバル市場に続く道は行く者にも来る者にも同じ道なのだから、福音であると同時に災厄でもある。それは後を続く者たちが意味づけるのだ。

    京都ヒストリカ国際映画祭実行委員会
    プログラム・ディレクター 高橋 剣(東映株式会社 京都撮影所)

    開催概要

    名称:第16回京都ヒストリカ国際映画祭(KYOTO CMEX 2024 公式イベント)
    期間:2024年12月3日(火)~12月8日(日)
    会場:京都文化博物館(3F フィルムシアター、6F 和室)

    主催:京都ヒストリカ国際映画祭実行委員会
    (京都府、京都文化博物館、東映株式会社京都撮影所、株式会社松竹撮影所、株式会社東映京都スタジオ、巌本金属株式会社、株式会社ディレクターズ・ユニブ、立命館大学、株式会社Skeleton Crew Studio、一般社団法人京都ヒストリカ)
    共催:KYOTO CMEX実行委員会
    協力:京都クロスメディア推進戦略拠点/イタリア文化会館‐大阪/ヴェネチア・ビエンナーレ – ビエンナーレ・カレッジ・シネマ/チネテカ・ディ・ボローニャ/ポーランド広報文化センター

    後援:一般社団法人日本映画製作者連盟/一般社団法人外国映画輸入配給協会/一般社団法人日本映画テレビ技術協会/株式会社エフエム京都
    助成:芸術文化振興基金