作品詳細

HITORICA FOCUS

はなれ瞽女おりん

スケジュール

シアター上映

12/3 11:00-

光も色もない世界を生きる女と、目は見えても闇の世界を放浪している男との恋物語

大正7年、春まだ浅い山間の薄暮、瞽女のおりんは破れ阿弥陀堂で大男・平太郎と出会った。翌日から、廃寺の縁の下や地蔵堂を泊まり歩く二人の奇妙な旅が始まる。ある日、柏崎の寺で縁日が開かれ、境内の隅で大男は下駄を作っていた。しかし、札をもらわずに店を張ったという理由で土地のやくざに呼び出されている間に、おりんは香具師の別所彦三郎に松林で帯をとかれていた。それを目撃した大男は逆上し、ノミを取り出して別所を殺す。そして「また一緒になるから、当分別れて暮らそう。俺は若狭の方へ行く」と言い残し姿を消した。時が経ち、若狭の片手観音堂に来ていたおりんは、別所殺しの殺人犯として追われている大男と再会する…。

監 督 篠田正浩

出 演 岩下志麻、原田芳雄、奈良岡朋子、殿山泰司、樹木希林、小林薫、西田敏行

日本| 1977| 117min| –| 表現社|

  • ヒューマンドラマ

監督

篠田正浩 [映画監督]

1931年、岐阜市生まれ。1953年、松竹大船撮影所に入社。『恋の片道切符』(1960)で監督デビュー。同年、寺山修司脚本による『乾いた湖』(1960)以降、大島渚、吉田喜重とともに“松竹ヌーベルバーグ”の旗手の一人として活躍。学生時代に近松門左衛門を研究していた篠田は日本古来の文化への熱い視線を持ち続け、大島、吉田が退社した後も、撮影所システム内での新しい表現に取組む。1964年に松竹京都撮影所で初の時代劇『暗殺』を、1967年に表現社を立ち上げた後も、『心中天網島』(1969)、『近松門左衛門鑓の権三』(1986)など、歴史劇の形式で日本文化の精神と様式美を自らの映像表現に昇華、更新し続けた。

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