世界中に衝撃を与えた姥捨山伝説 その奥に秘められた母と子の絆!
11月6日(金)13:30-
チケット情報はこちら10/31[土]-11/15[日]まで
視聴ページ(MIRAIL)はこちら監 督 | 木下惠介 |
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出 演 | 田中絹代、高橋貞二、望月優子、市川団子、宮口精二 |
制作国 | 日本 |
制作年 | 1958 |
時 間 | 98min |
言 語 | 日本語 |
配 給 | 松竹 |
山奥の貧しい村。そこには70歳になると楢山まいりに行くという因習があった。楢山まいりとは、人減らしのための姥捨のことである。69歳になるおりんは、三人の孫の世話をしながら、去年妻に先立たれた息子の辰平のため後妻を探していた。村一番の行事である楢山祭りの日、ようやく隣の村から後妻玉やんを迎えることができた。これで安心して楢山まいりに行けると思ったのもつかの間、孫のけさ吉の子を妊っている大食らいの松やんも一緒に暮らし始めた。そしておりんは年も明けぬうちに、「明日山へ行く」と言い出すのだった……。
因習によって山に捨てられる老婆と、その息子の葛藤を描くドラマ。歌舞伎の様式を用いた斬新な演出が素晴らしい。深沢七郎原作。姨捨山をモチーフにした意欲作。第19回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門にも正式出品された、国際的にも評価の高い傑作。オール・セットの人工美と浄瑠璃や長唄を用いた歌舞伎音楽を駆使し、民話的ともいえる幻想世界へと見る者を誘いながら、母と子の絆の深さを哀しいまでに強く訴えかけていく。健康な歯を抜いて役に臨んだ田中絹代、15キロ減量して撮影に入った高橋貞二の熱演も語り草。
(1912〜1998)[映画監督] 浜松市生。1933年、松竹蒲田撮影所に撮影助手として入社。のちに助監督として島津保次郎、吉村公三郎に師事。復員後に菊田一夫の戯曲の映画化『花咲く港』(43)で監督デビュー。同時期に『姿三四郎』(43)でデビューした東宝の黒澤明とともに新進監督として注目される。戦後は、日本初の長編カラーのミュージカル映画『カルメン故郷に帰る』(51)や日本映画史に輝く名作『二十四の瞳』(54)など、多様な作品を手掛け、日本映画を背負って立つ監督の一人として活躍。1964年の大作『香華』を最後に松竹を離れ、テレビドラマを撮るようになる。自身の名を冠したシリーズを持つなど、テレビ界でも大きな功績を残した。