作品詳細
HITORICA FOCUS
鏡花戯曲の伝説的映画化!せめぎ合う規範の間で妖怪と玉三郎が跳梁跋扈!
時は大正、越前国の山奥なる夜叉が池のほとりで萩原晃と百合の夫婦は鐘撞きとして暮らしている。池の主・白雪姫との契約で、彼らが日に三度鐘を搗かなければ村はたちまち池の底に沈むという。その二人の暮らしに東京から一人の男が訪ねてくる…。1913年発表の泉鏡花による同名戯曲の初映画化となる本作については、坂東玉三郎による妖艶な演技や物語の結末部の大スペクタクルに注目が寄せられてきた。同時に1970年代において大正初期を描いた歴史物語としても、またオカルトや怪奇・幻想が注目された時代の作品としても見逃しがたいものを含んでいる。
監 督 篠田正浩
出 演 五代目坂東玉三郎 、加藤剛、山崎努
日本| 2021| 124min| 英語字幕|
- ヒューマンドラマ
- ファンタジー
監督
篠田正浩 [映画監督]
1931年、岐阜県岐阜市生まれ。1953年、松竹大船撮影所に入社。1960年に『恋の片道切符』で監督デビュー。同年、寺山修司脚本による『乾いた湖』以降、大島渚、吉田喜重とともに“松竹ヌーベルバーグ”の旗手の一人として活躍。学生時代に近松門左衛門を研究していた篠田は日本古来の文化への熱い視線を持ち続け、大島、吉田が退社した後も、撮影所システム内での新しい表現に取組む。1964年に松竹京都撮影所で初の時代劇『暗殺』を、1967年に表現社を立ち上げた後も、『心中天網島』(1969)、『近松門左衛門 鑓の権三』(1986)等、歴史劇の形式で日本文化の精神と様式美を自らの映像表現に昇華、更新し続けた。
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