HISTORICA2010

　

相手を一刀両断に斬る冷酷なカリスマとして、世界最強の戦士と呼ばれた男・ヤン（チャン・ドンゴン）。しかし彼は敵の一族で唯一残った赤ん坊を見た瞬間、刀を捨て赤ん坊と共に第二の人生を歩むため、かつての友がいた荒野の町へと向かった。しかし、辿りついた町でヤンを待っていたのは、友人の死とかつての賑わいを失った町の姿だった。しかしヤンは、美しいナイフ投げのリン（ケイト・ボスワース）やくたびれた酔いどれのロン（ジェフリー・ラッシュ）などの変わり者達と共に、洗濯屋として町に留まることを決意する・・・。

　

元禄赤穂事件から16年。赤穂浪士の生き残り・寺坂吉右衛門は大石内蔵助から「事件の真実を後世に伝え、浪士の遺族を援助せよ」との命を受け、ようやく最後の遺族を探し 出したことで浪士の十七回忌法要が行なわれる京へと向かう。その道すがら、寺坂はかつての盟友・瀬尾孫左衛門と再会する。討ち入り直前に逃亡した瀬尾だが、実は彼にもある目的があった。

　

時は五百年前—チョン・ウチは道術の腕は天才的だが酒と女といたずらが大好きでいつもチョングワン大師の手を焼いていた。大師は妖怪を封じ込めるために、有能な道士であるファダムと共に三人の仙人から伝説の笛を分け与えられていたが、ファダムは妖怪を自分の配下に置いて支配しようと企み、残りの笛を奪うためにチョングワン大師を殺害してしまう。その場に居合わせたチョン・ウチはあろうことか大師殺害の濡れ衣を着せられ、仙人たちによって掛け軸の絵の中に閉じ込められてしまうのだった…。

　

ビッケは勇猛なバイキング族長ハルバルの息子。だけどちょっと怖がりで、心が優しく、暴力が大嫌い。ある日バイキング船が長い航海から戻り無事の帰還に村中は大喜び。ところがハルバルはビッケがオオカミから逃げ出すような弱虫であることを悲しむ。そんな中、ふたりは腕力と知力のどちらが強いか、大石運び競争で決着をつけることになったが・・！

　

時は西暦1600年のランカスカ地方。ヒジャウ女王は、王国が内乱へと向かう不穏な雰囲気を感じていた。そのころ隣国の凶暴な王子が冷酷な海賊たちと共謀し、反乱を起こしていたからである。王子と海賊はオランダの船から大砲を奪おうと陰謀を企てていた。しかし、大爆発によって船員や武器もろとも船は深い海のそこへ沈んでゆき、王子たちの企みは見事失敗に終わってしまう。奇しくもこの事件と同じ日、海の生き物達と心を通わせることのできる不思議な能力を持つパリが生まれた。月日は流れ、修行を積んだパリは、特殊な能力により海を脅かす非情な海賊たちから君主を守るまでに成長していた。鯨やサンショウウオ、イルカや海ヘビを呼び集めたパリは、数世紀にも人々の記憶に残る歴史的な海戦へと向かうのだった。

カトリックとプロテスタントの争いが激化する、１６世紀のイングランド。エリザベスは、腹違いの姉で、彼女をロンドン塔に幽閉したメアリー女王の崩御後、世継ぎとして弱冠２５歳の若さでイングランド女王に即位する。エリザベスには愛する恋人ダドリーがいたが、女王の立場は関係の緊迫した隣国との政略結婚を迫る。様々な謀略が渦巻き絶えず命を狙われるエリザベス。そんな苦悩が続く中、カトリックの最高権力・ローマ法王による謀反計画を知ったエリザベスは、対抗権力の粛清を行う……。