

『仁光の受難』
監 督:庭月野議啓
出 演:辻岡正人、若林美保、岩橋ヒデタカ、有元由妃乃
制作国:日本
制作年:2016
時 間:70min
配給: ポニーキャニオン
あらすじ
僧侶にとって、女犯(にょぼん)は大罪―― 武州のはずれ、延明寺。謹厳実直な仁光という名の僧侶がいた。仁光は他の誰よりも修行に励む僧侶の鑑だったが、そんな彼にも悩みがあった。 それは、女に異常にモテること―― 町の若い娘から、熟れた女房、枯れ果てた老女にいたるまで、仁光をもみくちゃにして離さないのだった。ある日の逢魔ヶ刻(おうまがどき)、仁光は不思議な少女に出逢い、その魔性を開花させてしまう。狂乱の騒動の後、仁光は周囲を惑わす自らの不徳を恥じ、己を見つめ直すための旅に出る。道中知り合った浪人・勘蔵と共に山を越え、辿り着いた寒村では、村人たちが、男の精気を吸い取って殺すという妖怪(あやかし)・山女(やまおんな)に頭を悩ませていた。仁光と勘蔵は山女の退治を頼まれるが―
みどころ
僧侶と人斬りと妖怪が邂逅する魅力的な妖怪譚を、実写とアニメーションを交えて描き、自主映画と呼ぶには完成度の高すぎる本格時代劇に仕立て上げた。主演は映画監督としても活躍する辻岡正人。「人生でこんなにモテたことがない」という彼が色欲に翻弄される仁光を文字通り体当たりで演じた姿は、コミカルながらも奇妙な哀愁を漂わせ、観る者を魅了する。さらに、劇中曲で尺八演奏するのは、世界的に活躍する神永大輔。現世と魔境の狭間で揺れる仁光の心情を見事に表現した。 バンクーバー国際映画祭でワールドプレミア上映されるやいなや、無名の新人監督の作品にも関わらず即完売&追加上映決定!その評判は瞬く間に世界に広がり、釜山国際映画祭、東京フィルメックス、ロッテルダム国際映画祭など、続々出品!

監督:庭月野議啓
1981年、北九州生まれ。 九州芸術工科大学在学中に映画を撮り始め、九州大学芸術工学府卒業と同時に上京し、フリーランス・ディレクターとして活動を始める。実写ドラマだけでなく、ミュージックビデオやアニメーションなど多様な作品の演出を手がけ、2010年には短編映画『イチゴジャム』がPFFアワードを始めとする様々な映画祭に入選。初のアニメ監督作であるショートアニメシリーズ『オニズシ』(2016)でも非常に高い評価を得ている。この度4年の歳月をかけて完成させた自主制作時代劇『仁光の受難』(2016)は、自身の初の劇場公開長編映画となる。