関連上映
『雪之丞変化』
12/2(日) 12:00-
※関連上映の作品については京都文化博物館にて当日券のみの販売となります。

1935年松竹下加茂作品(101分)
監督:衣笠貞之助
出演:林長二郎、高堂国典、千早晶子
言語:日本語
字幕:なし

【作品解説】

大阪歌舞伎の人気女形・雪之丞は、両親の仇を必ず討つと、心に堅く誓いをたてていた。彼の父は長崎の豪商であったが、時の奉行上部駿河守や松浦屋・広海屋らに謀られ、密貿易の罪を着せられた。陥れられた父は恨みを呑んで死に、母は自害し果てた。遺された雪之丞は、武芸に励み、腕を磨いて、密かに仇討ちの機会を待った。やがて歳月は流れ、江戸での芝居の初日、権勢並ぶ者なしと言われる程のし上がった駿河守が、雪之丞の評判を聞き、娘を連れてやってきた・・・。
1934(昭和9)年8月から朝日新聞に連載された人気作家・三上於菟吉の同名小説を原作に前篇、第二篇、解決篇の3回にわけて映画化する。当時、新聞に連載される大衆小説の映画化が盛んに行われていたが、本作は歌舞伎の女形でかつ武芸百般に優れるという主人公の設定から多くの映画会社が二の足をふむなか、林長二郎と衣笠貞之助を擁する松竹のみが手をあげ、映画化権を獲得する。脚本は、前篇を伊藤大輔、第二篇と解決篇を衣笠監督が自ら担当、伊藤がストーリーを再構成し、第二篇以降、衣笠が、雪之丞の水もしたたる女形ぶりや、闇太郎のいなせな立ち役ぶり、そして彼に思いを寄せる女達の恋情を丹念に描き込んでゆく。また松竹は本作に先行して主題歌「むらさき小唄」(唄:東海林太郎)をタイアップ・キャンペーン、これも見事に的中し、記録的な大ヒットを飾った。今回上映のフィルムは1952(昭和27)年に総集編として再編集されたものである。